カニ先生、高校生物を科学的に攻略する!

カニ先生が受験生に高校化学を科学的に攻略する方法を伝授します。

カニ先生の生物基礎_第1講「生物の多様性と共通性」

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受験生のみなさま、かに先生です!

 

今回から、受験生向けに生物基礎の授業を始めたいと思います。

 

本日のテーマは、生物基礎の教科書でいうと「生物の特徴」という単元の最初の項目である。「生物の多様性と共通性」から「生物とは何か」までお話ししたいと思います。

[目次]

生物の多様性と共通性

生物の多様性と共通性

現在、地球上で確認されている生物は約200万種います。確認されている範囲なので、実際にはもっと多くの種がいると言われています。地球上には、荒原、草原、森林、砂漠、川、海、空など様々な環境があり、その環境に適応した生物種がそれぞれ数多く存在しています。つまり、様々な環境に適応した様々な生物種が存在しているのです。

 

一方で、人も鳥も微生物でさえも、からだは細胞から作られているなど、様々な共通性を持っています。

 

生物が多様性と共通性を持つ理由

でもなんで人と微生物は違う生物なのに、同じ性質を持っているんだろう?

それはね、人も微生物も、大昔に地球上に生息していた共通の祖先から進化してきたからなんだよ。

そっか〜共通の祖先がいるんだ。じゃあなんでわたしたちのご先祖様は、色んな特徴を持った生物に分かれちゃったんだろう?

それはね、この地球上には海とか山とか色んな環境があるよね。その様々な場所に進出して環境に適応する過程で生物たちは色々な性質を獲得していきます。その環境に適応した生物たちが現存する私たちのような生物なのです。

生物が多様性と共通性を持つ理由
  • 生物が共通性を持つ理由は、共通の祖先から進化してきたから。
  • 生物が多様性を持つ理由は、祖先生物が様々な環境に進出する過程で、その環境に適応する形質を獲得してきたから。
重要単語

形質
目が青いなどのような、生物のもつ性質や特徴

 

進化
生物の形質が、世代を経る中で様々な環境に適応し、変化していくこと

 

系統と系統樹

でも猿とか猫は、私たちと祖先が同じって言われても納得できるけど、虫とかは祖先が同じには見えないなあ・・・

猿とか猫は、人と同じ脊椎動物の哺乳類っていうのに分類されていて、虫は無脊椎動物節足動物っていうのに分類されているのを中学のときに学習したよね。生物によって、少し前に分岐した生物と、かなり昔に分岐してしまった生物がいるんだよ。

地球上には、様々な生物がいますが、その特徴をもとにグループ分けすることができます。共通の祖先からその生物までの進化の道筋のこと系統と呼びます。また、その系統を描いた図のことを系統樹と呼びます。

そっか〜虫と人はすっごく遠い親戚みたいな感じなんだね!

 

生物の特徴

すべての生物に共通する特徴って一体何だろう。
生物には、以下のような特徴があります。

生物の特徴
  • 生物のからだは、細胞を基本単位として構成されている。
  • 生物の活動するエネルギーは、ATPという化学物質を介して生み出されている。
  • DNAという物質を設計図に利用し、この物質を次世代に引き継ぐことで、世代交代する。
  • からだの中の環境を一定に保つ性質がある(恒常性)。

本日のまとめ

現存する生物たちが共通性多様性を持つ理由は、共通の祖先から進化し、様々な環境に適応する過程で様々な形質を獲得してきたからである。

生物の特徴は、細胞を基本単位として構成され、エネルギー源としてATPを、遺伝物質としてDNAを利用し、恒常性を持っているということ。