カニ先生の生物基礎_第5講「生物の階層性」
受験生のみなさま、カニ先生です!
本日は、生物基礎_第5講「生物の階層性」について授業を進めていきます。
[目次]
多細胞生物の階層
多数の分化した細胞からなる生物を多細胞生物と言いましたね。前回の復習になりますが、同じ機能を持つ細胞が集まって組織を作り、組織が集まって器官、器官が集まって1個体が形成されます。
細胞→組織→器官→個体という階層
ミクロな世界の階層
すべての生物は、細胞を基本単位に持つということを学習しましたが、もう少し小さな(ミクロな)視点を持てば、細胞よりも小さな階層も存在します。
細胞の中には、いくつかの構造体を観察することができたのを覚えてるかな?
はーい!確か細胞小器官っていうのがありました!
そういえばいたな、あのひょうたんみたいなのと緑の丸いやつか。
3講で学習したように細胞の中には細胞小器官と呼ばれる構造体がありました。細胞小器官も具体的には、分子やイオン、原子と呼ばれる小さな粒子から構成されています。この辺りは、化学で詳しく学習する話ですね。
原子→分子やイオン→細胞小器官→細胞という階層
僕は化学も得意だから、この辺は余裕だな。
先生、やっぱ化学も学習しないとダメですか?
そうだね。生物も基本的には原子や分子からできている以上、詳しく学習するためにはどうしても化学から逃げることはできないんだ。生物だけだとどうしても暗記になってしまうようなことが、化学をしっかりと学習しておくと色々なことが理解できるようになるから、やっておいて損はないんだよ。
暗記は嫌いだ。しょうがないから化学も勉強するか。
化学の勉強も頑張ります!
マクロな世界の階層
今度は、マクロな世界を見ていこう。 シマウマは、単独では生活せずに群れを作って生活します。この群れを個体群と言います。また、草食動物を食べるライオンやチーターのような生物を捕食者、シマウマのように食べられる生物を被食者といい、ある地域には捕食者の個体群と被食者の個体群が存在します。これをひとまとまりにして生物群集と言います。また、ある地域には空気や水、光などの無生物環境も存在し、生物群集を含めた環境全体を生態系と呼びます。
個体→個体群→生物群集→生態系という階層
急に世界が広くなりましたね。
生物という科目は、分子や細胞といった小さな世界から、生態系や環境問題まで大きな世界まで扱っていきます。この辺りが生物が難しいところかもしれませんね。
ふ、面白くなってきたじゃないか、望むところだ。
まとめ
- 多細胞生物には、細胞→組織→器官→個体という階層が存在。
- 細胞よりもミクロな世界、細胞→細胞小器官→分子やイオン→原子という階層が存在する。
- 生物よりもマクロな世界、個体群→生物群集→生態系という階層が存在する。